スネール

水槽の中に知らず知らずに発生する貝

それはアクアリストたちの間ではスネールと呼ばれている。

しかし、ネット上には誤ったスネールの情報が流れているので

ここを学術的に訂正しておこう。

ここでは、スネールをタイプごとに分けてかいせつする。

タイプ1 モノアラガイ、サカマキガイ
まず、スネールとしてごく一般的なサカマキガイについて記述する
学名はPhysa acuta
ヨーロッパ原産の外来種で、ほかの巻貝と違い左まきである。これはモノアラガイとの見分け方にもなる。ほかに見分け方としては、触角が棒状で、根元に目がある点、である。モノアラガイは三角の触覚で、目は根元についている。
本種は日本中に生息するが、コスモポリタン種でもあり、全世界に生息を広げている
ゼラチン質の卵を水草や水槽壁面に産み付け、爆発的に繁殖する。
この貝は1930年代に水草の輸入とともに日本にはいり、全国に広まった。
いまでは田んぼなどでも普通に見られる。
水草などに卵や成体がふちゃくしていて水槽内で爆発的に繁殖することがある。
我が家の水槽でははっせいしたことはない。

そして、次に紹介するのがモノアラガイ系の貝である。日本在来種である
Limnaea auriculariaは準絶滅危惧種である。

水質の悪化に大変弱いためだといわれる。
では水槽に発生するものは何なのだろうか??
近縁の外来種である。ヨーロッパ原産の外来種とおもわれるコシガタヒメモノアラガイGalba truncatuia
や、ハブエタモノアラガイ Pseudosuccinea sp.
その他近縁種が混在しているようだ。
日本在来種としては、ヒメモノアラガイFossaria ollulaがいる。こちらは比較的汚染にも強い。
外来種もどちらかというとこちらに近縁な場合がい多く、
水質のある程度の汚染には強い。こちらもゼラチン状の卵塊を水草や水槽壁面に繁殖するが、サカマキガイほど
爆発的には繁殖しないものと思われる。うちの水槽にも発生したことがある。

外来種

 
タイプ2  ラムズホーン系
ラムズホーン系の貝はよくヒラマキミズマイマイです。みたいな記述が多いのですが
正確には、その近縁の外来種やヒラマキガイモドキの近縁種がかなり大量に混ざっています。種の同定は困難を極めるようです。
まあ、在来種であるヒラマキミズマイマイGyraulus chinensisに近縁なものは貝殻がかくばっているが、ヒラマキガイモドキPolypylis hemisphaerulaに近縁なものはかくばっていません。レットラムはこちらに近縁なのではないでしょうか?・あえてこれは個人の見解ですが・・・。爆発的に繁殖することもあり、ほかのものと同じで卵塊をうむ。
それが水草などについて水槽に入る場合が多いようだ。


タイプ3その他その他というのは、まずカワコザラLaevapex nipponica水槽壁面や水草に付着している
薄い半透明の貝で川などからタニシなどをさいしゅうしたすいそうにはっせいすることが多い。かなりのかずが発生したかと思うと突如いなくなったりする。
殖え方は不明

カワコザラ
つぎに、トランペット型と呼ばれているもの。殖え方は胎生で、カワニナの近縁種だといわれる。案外爆発的に増えるが、土に潜るので発見が遅れ、水槽じゅうに広がってから見つかることが多い。貝殻が固く、魚が食べることができず。
胎生なので卵を除去することもできない・・・。
我が家には最近発生した

トランペット型

稚貝、水草ヘアーグラス

このほかにもごくまれにマメタニシの仲間などが発生することがあるようだ。